帝釈天参道を通り、いよいよ柴又帝釈天の二天門に至ります。続いて、柴又帝釈天(題経寺)をご案内します。二天門をくぐると、正面に瑞龍の松と帝釈堂が見えてきます。 | ||
柴又帝釈天(題経寺)は、東京の東部・葛飾区と千葉県松戸市との境を流れる江戸川の傍らに、いまから300年程前の寛永年間に開創されたと伝わります。日蓮宗、経栄山と号し、千葉県中山法華経寺の門末。 | ||
境内には、総欅造りの二天門や大鐘楼、帝釈堂正面の「瑞龍の松」、帝釈堂と喜見城を飾る法華経説話を表す欅材の木彫群、そして奥に桧造りの大客殿と名庭「邃渓園(すいけいえん)」などがあり、見どころの多い寺です。 | ||
柴又帝釈天は、江戸の頃より、多くの参拝客が訪れる寺でした。今も観光客や参拝する人々が途絶えることはなく、地元の人々にも愛されています。寅さんが産湯をつかったという御神水は、今日も勢いよく湧き続けています。 | ||
帝釈堂は、天井に龍の画があり、奥に毘沙門天像や板本尊が収められ、外周面をぐるりと法華経説話を表す木彫群に囲まれています。木彫のほとんどは彫刻ギャラリーとしてガラス壁で覆われており、名庭の邃渓園と共通の拝観料で見ることができます。(1996年初版、2007年改訂) |
[柴又帝釈天界隈と矢切の渡しの音風景]
柴又にお越しの際には、目に見えるものだけではなく、聞こえる音も楽しんでください。参道の店の呼び込みの声や飴屋の調子良い飴切り包丁の音、石畳を行き交う雑踏音、川魚料理屋の生簀や御神水の水の音、朝・昼・夕に鳴らされる梵鐘の音、そして江戸川の野鳥の声、矢切りの渡しの櫓をこぐ音、川面をわたる風の音・・・。環境省 残したい日本の音風景100選」の音風景も発見してみてください。