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東京は葛飾柴又の案内をします。柴又といえば、映画「男はつらいよ」の寅さんの故郷として、ご存じの方もいらっしゃいましょう。はじめに、京成柴又駅から柴又帝釈天(題経寺)まで続く帝釈天参道をご案内します。
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見所のたくさんある柴又帝釈天ですが、中でも人気があるのは、古き時代の面影を感じさせる帝釈天参道ではないでしょうか。柴又駅前にはフーテンの寅像があり、参道の曲がったところ右手には、山田洋次監督の自筆で「私 生れも育ちも葛飾柴又です」と寅さんの口上が刻まれた映画の碑が立ちます。
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帝釈天参道は、柴又帝釈天(題経寺)二天門まで、約200mほど続きます。参道は、だんご屋をはじめ、煎餅屋、飴屋、佃煮屋、漬物屋、料理屋など、数多くの店がびっしりと軒を連ね、店をのぞいたり試食したりで、帝釈天までの歩みが留まることもしばしば。 |
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茶屋(団子屋)で一串買った草だんごを食べながら、ぶらぶら歩くのも良いものです。庚申の縁日には露店も出て、帝釈天参道は文字どおり人の波。今日も江戸の頃と変わらぬ参拝客の賑わいが見られます。この参道が楽しみで柴又帝釈天に度々いらっしゃる参拝客も多いようです。
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帝釈天参道は、菓子や佃煮、漬け物などの店や料理屋など食べ物屋が多く見られますが、民芸品店や木彫店も軒を並べます。郷土玩具はじき猿やだるま、木彫など手作りの縁起物が並べてあり、昔ながらの柴又帝釈天の面影を今に伝えています。
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寅さんがふと現われそうな帝釈天の参道は、訪れる人の心の故郷と重なるのかもしれません。全国を旅するフーテンの寅さんが帰ってくる場所は、故郷のここ葛飾柴又なのでありました。(1996年初版、2007年改訂)
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