開場は、午後6時。整理券の番号順に100人ずつ並んでから、順に入場して好きな席に着きます。すっかり日が暮れて、帝釈天境内が暗さを増して来るにつれ、集まった観客達も否応なく盛り上がってきます。 開演は、6時45分。いよいよ、映画「男はつらいよ」屋外上映会の催しが始まります。 主催者 葛飾区を代表して青木勇葛飾区長の挨拶に続き、松竹株式会社 大谷信義会長が、「この映画は、20世紀あるいは昭和という時代からのメッセージをいっぱい込めた映画。寅さんを見ていただいて、何かを感じてもらえれば素晴らしい」と語られました。 続いて、題経寺の法被を羽織った源公こと佐藤蛾次郎さんが竹箒で境内を掃きながら登場し、山田洋次監督、第一作マドンナ役の光本幸子さんを迎え、観客達の大きな拍手と歓声の中、スクリーン前へと進みます。 |
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山田洋次監督は、「第一作を作って、ついに40年の歳月が流れてしまいました。里帰りというか、40年振りに寅さんの最初の作品をここで上映して、皆さんが見てくれる。よくこういう催しをやってくださった、よく皆さんが来てくださったと感謝の気持ちで一杯です」と挨拶されました。 マドンナ役の光本幸子さんは、「この作品の撮影の時に、監督に急に『歌(北島三郎の「喧嘩辰」)を歌いながら歩いてください』といわれたシーンが思い出深いです」と撮影時のエピソードを披露されました。 佐藤蛾次郎さんは、お金がない時に、食事をご馳走してくれたり、何でも相談に乗ってくれたり、渥美清さんは兄貴分だったと、思い出を語ってくれました。 また、山田洋次監督は、「試写室で見て、喜劇を作りたかったのに、まじめな映画になっちゃったと落ち込み、封切りの日も、部屋で寝転んで失敗なんだと思っていたら、プロデューサーから『すぐ新宿松竹に来い』と電話が来て、行って中に入ってみたら、ワーッと笑い声が聞こえて、びっくりしました。 こういう形で作り続ければ良いんだよと、観客に背中を押された様な、その日のことは一生忘れません」と当時の心境を語られました。 |
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そして、映画「男はつらいよ」第一作でもお馴染みの纏(まとい)が登場。スクリーン前で威勢よく振られました。 続いて、マスコミ向けの撮影が行われ、観客も「40周年」と書かれた紙団扇を手に、撮影に参加しました。 |
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