[提言1] 減税も赤字国債発行も不要、4億円で日本の不況は救える
テレビに中小企業のオヤジが何人も映し出される。機械が止まってホロをかぶせてある。景気をよくするには、このオヤジの商品が売れるようにすること、商品をよくすることである。ところが以前は年1万件出ていた改善提案が、最近では千件も出ていない。実用新案の20万件は、たった1万件になってしまい19万件も発明離れしている。これでは、中小企業から良い商品が生まれる筈はない。
なぜそうなったか?それは政治が小アイデアを軽視し虐待したからである。その端的なあらわれが、30年前は、実用新案1件出すのに、たった1,500円でよかったが、今は4万円出さねば出願ができなくなった。27倍の値上げである。その上、独占期間は6年。これで急速に発明離れがおこり、末端技術はストップしたのである。
そこで、この不況を救うには、今4万円の出願料を昔の1,500円にすることである。いや独占期間が6年に短くなっているから、1,000円にすることである。収入減分は、国が負担すれば良い。たった、これだけで日本の不況は救えるのである。
[提言2] 特許庁審査官の大幅な増員と旧実用新案制度の復活を
今や日本政府は、世界中から景気の回復をせき立てられている。一番効果的なのは、勿論「新技術開発」に違いない。新技術が生まれると、様々な分野に波及し、生産活動や消費は増大する。政府は、公共投資を相も変わらず叫んでいるが、目的が一種の失業対策事業でその場かぎり、発展性が無いのが欠点だ。
ここで思いきって、目的性のある「エネルギー開発」「公害防止技術」「食料増産技術」等に投資したらどうだろうか。これらは、将来にかけて人類の生き残りの為に差し迫った必要技術であるからだ。政府が先頭切って行えばインパクトも大きく、世界にも歓迎される結構づくめの政策だ。
もう一つは、特許制度の活用だ。思いきって「特許制度」に「公共投資」をするように提案したい。審査促進のために「大幅な特許庁審査官人員増」と「思い切った出願費用の切り下げ」「旧実用新案制度の復活」等を提案する。
米国が元気なのは、ベンチャー企業の特許の活用が盛んなためだ。とにかく、日本国内のアイデアと発明・考案活動を刺激し盛んにするのだ。これで出願が増えて、研究開発が活発になり「新技術」誕生が促進され大いに賑わうなら、こんな結構なことはないではないか。これに要する費用は、まさか10兆円も要らない(?)し、安くて質の良い「景気回復策」ではないか。