●発明は子供、企画書は洋服
発明家は、考え出した発明(子供)を世に出して(商品化させて)、より多くの人に使ってもらいたいもの。そこで、中味に変わりのない子ども(発明)でも、環境(商品業界)にあわせて、服を着せて(企画を立てて)あげるのです。もしも着せる服(企画)を間違えたのでは、可愛い我が子(役にたつ発明)が笑い者(不採用)になってしまいます。そんなことのないように、常に洋服である企画や売り込み方に気をつけてあげるのが親であるところの発明家の義務なのです。
●発明を磨いてこそ企画も映える
しかし、外観の見た目だけを装飾していても、中味となる発明自体に良さがなければ、いけません。子供は、日一日と成長を続けていきます。その成長を促してあげることが大切になります。常に子供を鍛え上げて(発明を改良して)、次の勝負(売り込み)に備えましょう。子供である発明の内容を煮つめてあげれば、売り込みという勝負に勝つための自力がつくのです。こうして実力がついてこそ、飾り付ける服である企画書が生きてきます。つまり、発明内容と企画の両方がバランスを保ちつつ、より優れた内容に育て上げることで商品化という成功を掴み取ることができるのです。
●最後に
以上、今回の内容を持って、2年半に渡る本連載を終了させていただきます。ここまで、企画書、企画書と簡単に使ってきましたが、突き詰めていくと、どんどん専門的な知識や技術が必要になってきます。しかし、発明家である皆さんは、あくまで、自分の可愛い発明を世に出すための一つの切り口と捉えていただければ良いのです。今後は、これらのテクニックの利用できる部分を大いに利用して、皆さんの発明成功へとつなげてください。皆さんの発明が商品化されることを切望して、本連載を終了させていただきます。