発明家の資質が伴っても、すぐにアイデアが商品化されるものではない。しかし、何かの拍子に意識を盛り上げ成功する人がいる。
吉岡真由美さん(広島県)は、大の発明好き。今までも数多くの発明をし、ほとんどが商品化の話まで進みかけて、一歩手前でボツになっていた。そこでこれではいけないと「発明将軍」に応募し、見事に授賞したが、後日、テレビ出演を見た学生時代の友人から「太ったね」と言われショック。
それからというもの、健康雑誌を見ては、食事ダイエットを日夜研究した。その結果、繊維質に恵まれ、高血圧や肝炎にも効果があると注目されているゴボウと黒酢を材料に、味を整えた「黒酢ごぼう」を完成させた。
早速、健康雑誌に投稿したところ、掲載ばかりか通販会社からの販売申し入れを受けた。雑誌での反響もあり、いまでは生産が間に合わないほどの人気商品になった。
「太ったね」の一言が思いもよらない結果をもたらしたのである。これは、日頃からの発明習慣がもたらしたものであると、いえるのではないだろうか。