数年前、東京都府中市で空き巣が多発していた。手口は、ガラスを割り、キーのロックをこわして侵入するというものだった。
自動車部品の輸出業を営んでいる鈴木尚次さん(東京都)は、キーをダイヤル式にして、空き巣がガラスを切っても解錠できない発明を考案。特許は、ねばり強く意見書を提出して、見事にクリアした。
鈴木さんは、全機種のサッシにダイヤル式キーを取り付け可能にした「取り付け台」を開発し、ダイヤルは数字を見やすい成形とした。さらに、外出時のみに使用するという注意書きや解錠番号を外側からみえないところに記載するなど使用方法を明記した。
こうして数々のハードルをクリアしたこの商品は、3年間で 4,000 個以上を売り上げている。今後、中小企業にとっては「自社製品」を生むことが社勢を大きく左右することになるだろう。
会員も鈴木さんに負けないような特許をとり、ヒット商品を生みだそう。