不況といわれて5〜6年、仕事の行き詰まりやリストラで途方にくれる人が多い。

そのなかで、発明家仲間は持ち前のアイデアを発揮して、新事業や発明にチャレンジしている。ゴルフ場の歩行路工事が専門の桐生峰男さんもその一人。

バブル経済の頃は繁盛していた事業が今はさっぱり。次の事業展開を考えているときに、都会には緑が少ないことに気付き、ベランダや屋上に生の芝生を生やす発明を目標に定めた。

いままでの仕事で使っていた透水性の歩行路用ゴムチップスマットを基盤にして、種が流れないように網状のシュロを敷く工夫をし、さらにオムツに使われる吸水ポリマーで保水力を高めた。砂は、ゴルフ場のバンカーに利用される焼砂を採用し、雑草と雑菌の繁殖を防いだ。

こうしてようやく、芝生の植生マットが完成。桐生さんは、事業に乗り出すため、新会社を設立して頑張っている。

今のような閉塞状況の中では、アイデアこそが活路を開く切り札となる。会員の皆さんにも頑張っていただきたい。